こんなやつもいる

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アートな旅~三岸節子『さいたさいたさくらがさいた』


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10年以上前、札幌へひとり旅に行った際

通りすがりに見つけてたまたま訪れたのが、

三岸好太郎美術館

その時館内2階に、奥様で洋画家三岸節子の絵画が飾られていた。

それが、

『さいたさいたさくらがさいた』

 

大きな額の中に、力強く咲き誇る桜。

暗い背景に浮かびあがる、淡い薄紅の花色。

それは儚さと、生き抜く強さと、たくましさと、

画家の魂を感じ、深い感銘を受けた。

その時の感動を残したくて、

自分で書いた小説に登場させたほど

大好きな絵。


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その絵と、久しぶりに再会した。

場所は、札幌から遠く離れた神戸。

小磯記念美術館

 

ご夫婦の旅の記録

「貝殻旅行展」でだった。

 

コロナ禍ということもあり、

職場で休む人が多く人員不足で、

日々仕事の負担が多く、

心身ともに疲れ果てていた私は

美しいものにふれたかった。

そして美術館情報を検索して、

この展示会の情報を得た。

 

あの絵にまた会える…。

 

喜びで胸がふるえた。

 

小磯記念美術館は神戸出身の画家、小磯良平のアトリエを有する、六甲アイランドにある静かで落ち着く美術館。


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最寄り駅は六甲ライナー、アイランド北口駅


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六甲ライナーは、海を渡るので見晴らし最高です!


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運良く先頭の席に座れると、気分はジェットコースター!

爽快感( ´ ▽ ` )

 


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駅前には大きな広告も。

ワクワク、心踊ります。


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美術館にはカフェが。

着いたのがお昼頃だったので、ゆっくり鑑賞するため、まずは腹ごしらえ。


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日当たりが良く、開放的で気持ち良い室内。


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やっぱり窓際の席がいいですね。

自然光で食べ物もとてもおいしそうに撮影できるし

外の景色も楽しめる。

きれいなお花咲いてる。


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本日のオーダーはマンドリルカレーの、

神戸牛スジカレー。

まずはコンソメスープから。


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マンドリルカレーは神戸のカレー屋さん。

神戸牛スジカレーはここだけの限定メニューだそうです!

限定という2文字に弱いわたし。。。


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とろっとろの大きな牛スジいっぱい入ってた!

辛すぎるフルーティながら、スパイスが効いてほんのり汗が。

ご飯が雑穀米で、プチプチの食感がおもしろい。

カレーとよくあって、大変美味しゅうございました。


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窓に映る青空、お日様の光を浴びながら

おいしいお食事をいただくと

細胞から元気になる気がします。

ニンゲンも光合成必要か。

 

さて、お腹が満たされたところで

次は心の栄養補給。

特別展、入場料は800円。


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館内はもちろん撮影禁止ですが、

所々撮影スポットあります。

最近の美術展って、そういう来館者を楽しませる仕掛けが多くておもしろいです。

 

三岸好太郎の絵、解説をみて感じたのは

すごく深い妻への愛。

いきなり泣きそうになりました。

絵から熱い思いが溢れているような。

 

そして、たくさんの絵の中に

三岸節子のあの桜の絵があった。

 

これは撮影OKだったので、

フラッシュを消してパシャリ。

 

こんな再会も、あるのだと。

 

まるでなつかしい人に会うかのように。

 

出会えた喜びと、安心感。

 

以前この絵を見た時の気持ちがよみがえる。

 

あの頃も人生の節目で、悩みもがいていた。

けれどその気持ちがあったからこそ、

それを形にしようと、創作に生かすことができた。

 

多分全てが満たされていたら、

絵でも小説でも、何かを創ろうとは思えない。

何かを求め、渇望した心が、人を動かし、生き抜く強さを与えてくれるのだと私は思っている。

 

三岸節子の絵からは、そんな精神的な強さ、たくましさを感じました。

夫が急逝してから、子供たちや義理の家族を守って

きたのだから、すごいです。

並大抵の努力じゃないですよね。

 

札幌、神戸の展覧会で見た言葉で、

好きなものがいくつもある。

 

―生きた、描いた、愛した。

 

―よく食べ、よく眠り、絵を描く。それでよし。

 

―恋と旅と夢。絵を描くために必要なもの。

 

なんだかどれも自然で、肩肘はらない生き方。

そして、根底には愛と慈しみの心。

 

三岸節子さんは、憧れの女性です。

 

出生地の愛知県一宮にある美術館にも、必ず行こうと思っている。

あと、東京のアトリエも行ってみたいな。

私も旅して作品を書いていこう。

そういえば小説の舞台も、短編で別の話だけど

札幌と神戸。

なんかつながってるなー、

と不思議なシンパシーを感じてる。

 

運命の出会いは人だけでなく、

絵や本、物も、新しい未来へ連れて行ってくれる。

 

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